2014.11.28更新Vol.8

読んで 学んで 美しく Skincare Training Room スキンケアトレーニングルーム

毎日、何気なく使っている化粧品。同じステップで繰り返すお手入れ・・・。シワやシミなど気になる肌トラブル・・・。果たして、私たちは正しいスキンケアができているのでしょうか?“名前より先に肌質を記憶する!”ドクターラインのビューティトレーナーが、スキンケアの豆知識や、コスメ選びのコツをご紹介します。

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Lesson.3『季節に応じたスキンケア〜紫外線の傾向と対策〜』

夏も終わり、秋から冬に向かうこの季節は肌寒い日が多くなり、大気の乾燥度合いが深まるのをかさつく肌や、髪の状態で実感できるのではないでしょうか。
今回は冬のお肌の状態について勉強するとともに、この時期のスキンケアをご紹介いたします。

Point1 「皮脂」と「皮脂膜」について

下のグラフは、東京都の月ごとの気温と湿度の変化を表したものです。 このグラフを見ても、9月から10月、10月から11月、12月へと3ケ月連続して気温も湿度も大幅に低下していることがわかります。 春先のように寒い時期から暖かくなる季節の環境の変化より、今の時期のように寒い方向に向かう環境の変化の方を私たちの身体は敏感に感じ取り反応しています。 これまで皮膚の働きのテーマでも記してきましたが、その環境変化と最前線で戦っている皮膚は、最も影響を受けやすく過酷な状況におかれている事は言うまでもありませんね。 そこで、今回は改めて皮膚の乾燥の状態やその対策についてみてみたいと思います。

我々の身体の最外層で、外からの攻撃から戦いながら内側を保護してくれているのが皮膚で、その皮膚のなかでも一番外側にある角質層は「保湿機能」と「バリア機能」という非常に需要な役割を担っています。
真皮の約70%は水分で、「ヒアルロン酸」や、「ムコ多糖類」がその<水分>を保持することで、お肌のハリが保たれています。もし、最外層の角質層というラップのような役割をする層が無ければ、水分は蒸発し肌はミイラのような状態になってしまいます。
また、同時に体外からはウィルスや細菌などの微生物、紫外線や気温変化などの物理刺激、化学物質やアレルゲンなど様々な攻撃を直接受ける事になります。
このように水分保持や外敵からのバリアとして、角質層は休むこと無く働き続けています。
では、急激に気温や湿度が低下するこの時期角質層はどのような状態になっているのでしょうか。
【 気温の低下 】
気温が高い時期は体温も上昇しやすいので、毛穴を開いたり、発汗によって体温を下げるようコントロールします。寒い時期は、逆に体温を保持しようと働くため、毛穴や汗腺がひきしまる方向に機能します。
【 湿度の低下 】
体内の水分を保持しようとする働きは、湿度が高い時期と同じ働きですが、外界の湿度が低くなると、当然体内の水分も奪われやすくなります。
その中でも最も外側にある角質層の自身の水分は湿度の低下に伴ってどんどん低下していまいます。つまり、自らの水分を奪われることで、体内の水分を保持し、外的からも体内を保護するというバリアとしての働きを全うしている状態です。 よって、身を削って働く角質層自体は、湿度の高い時期と比較するとどんどん砂漠のような乾いた状態に進行しています。このような状態が続き角質層の乾燥が進行すると、バリア機能が低下し、体内の水分も奪われ、また外的からのバリアも無くなり、ウイルスや細菌のアレルゲンなどの侵入や紫外線などの影響も直接的に受ける事になります。

Point2 「PA」と「SPF」を正しく理解し選びましょう

身を削ってけなげに働く角質層の働きをサポートするための一番の近道は、健康な角質層を補う事です。
角質層をどこかから買ってきて、マスクのように上から重ねて補強できれば簡単に補強できて良いかもしれませんがそんなことは不可能です。
そこで、私たちが日々できる事は、やはりスキンケアによるサポートです。
角質層の保湿機能・バリア機能に直接かかわる「NMF」「細胞間脂質」「皮脂膜」の働きを補助することが重要です。
「NMF」「細胞間脂質」「皮脂膜」はそれぞれ次のような成分で構成されています。

「NMF」:Natural Moisturizing Factorの略(天然保湿因子) アミノ酸類、乳酸、尿素、クエン酸塩などで構成され、水分を保持する力に優れています。

「細胞間脂質」:細胞間脂質は、積み重なる角質細胞同士の間を埋める接着剤のような役割を持つ成分です。

細胞間脂質は、角層細胞の間で、「セラミド」などからなる脂質の層を形成しています。このセラミドと水分子の層が、交互に規則正しく何層も重なりあう「ラメラ構造」という層状構造を形成することで、角質層のバリア機能を支えています。

「皮脂膜」:皮脂膜は、皮脂腺から分泌された皮脂と、汗腺から分泌された汗が混じりあってできたもので、肌表面からの過剰な水分の蒸散を防ぎ、うるおいを保ちます。 皮脂膜が適度にある肌はしっとりとうるおい、なめらかな肌触りになります。このように皮膚の表面は、「皮脂膜」の働きによってうるおいが保たれています。

乾燥状態に置かれた角質層をサポートするケアとして、一番に挙げられるのはやはり、「NMF」「細胞間脂質」「皮脂膜」成分もしくは類似成分を配合した化粧品でのお手入ではないでしょうか。



肌悩みに応じて様々な有効成分を配合した製品が多数上市されていますが、このような肌本来の機能をサポートするのは、やはりこの基本的な成分や肌の働を重視して開発された化粧品です。

最近では、成分の配合のみならず、細胞間脂質のバリア機能を発揮するために形成している「ラメラ構造」と同じ構造を持つクリームなども製品化されています。

気温も湿度も日ごとに低下するこの時期だからこそ、なおさら原点に立ち戻り、肌の基本的機能をサポートする製品でのスキンケアをおすすめします。

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